ブログの更新が2年止まっていましたが、とても元気にやっております。
ソフトウェアエンジニアのキャリアを歩み始めて4年半。現職に転職してからは3年が経ちました。いいタイミングなのでしっかり振り返りをしつつ、これからの目標も立てておこうと思い、久しぶりに記事を書くことにしました。
2023年の振り返り
2023年はバックエンドエンジニアとしてより一歩踏み込んだ課題にチャレンジしつつ、より事業・組織に貢献するためになにをしていくかを考える1年でした。
技術的な成長(2023)
以下のようなトピックに触れて、課題に対してより広く・深く思考を通せるようになったと感じています。
- 分散システムの開発・運用
- 後方互換を維持したシステムの拡張
- 正解が曖昧なものを自ら定義していく開発
- より大きなシステムを動かすためのアーキテクチャの理解とその実装
抽象的な書き方になってしまっていますが、事業・組織が成長し、システムも大きくなっていく中で、考えないといけない要素が自然と増え、それらに対応する中で多くの経験を得られました。特に、システムが事業・組織と共に成長していけるような方向性が示され、それに向けて基盤を整えていく過程はとても貴重な体験でした。
上記のような事業・システムの成長に付随する学びの他に、個人として特定のトピックを深ぼるようなことにもチャレンジしました。
- OSSのリーディング
- 登壇・執筆
登壇にチャレンジしたのはとても良かったなと思います。登壇駆動で勉強するきっかけにもなりましたし、もともと研究職をしていたのもあり、一つのトピックをどんどん深く掘っていくのはとても楽しかったです。外にお話できるくらいトピックを掘っていけるという自信にもなりましたし、開発において自分がリーチできる範囲が広がった感覚があります。
例えば仕事で参考にしていたOSSにバグがあったのですが、中身を読み込んで原因を見つけるという動きができたのも、トピックを深ぼるという経験が活きたなと思っています。(社内のシニアメンバーがOSSに対してガンガンIssue立てたりPR送っているのを横で見ていた影響も大きいですが)
ちなみに登壇と執筆の記録は以下です。
GoのRelease Party: https://gocon.connpass.com/event/273096/
Encraft: https://zenn.dev/knowledgework/articles/db1013f79e7929
つきなみGo(執筆)https://gihyo.jp/article/2023/03/tukinami-go-05
余談ですが、GitやJWS(JWT), PDFなど、今まで雰囲気で触っていたものの中身を深ぼったりもしました。特にGitのデータ構造を勉強したのはとても良くて、開発でほぼ困らなくなった&雰囲気でcommandをカチャカチャいじる気持ち悪さがなくなったのでおすすめです。
組織への貢献(2023)
技術的な成長もとても感じた1年でしたが、組織・事業への貢献のために自身の視座が上がってきたなというのがとても大きな成長であり、大事な伸び代が見えてきた部分です。
入社した頃は15人くらいだった組織が2年経つ間に、60-70人くらいに増えました。私はエンジニアとしてのキャリアは長くありませんが、現職の在籍期間は他のメンバーと比較するとかなり長かったため、事業や組織・ドメイン知識や社内の開発指針に関していうと、それらを他のメンバーに伝達・継承していくべき立ち位置にいました。
今までは自分が成果を出して事業貢献するために、どのような成長が必要だろう?という思考だったものが、みんなでパフォーマンスを出して事業を前にすすめるために何が必要だろう?と考える時間が増えたのがとても大きな変化だったと思います。
ペアプロやってみる、オンボーディングのプログラムを見直す、ドキュメントを整備するなど、他社さんの事例や書籍を参考にしながら、試行錯誤していました。めちゃくちゃ難しいなと思う一方で、ここをうまくやれればもっと組織が強くなり、事業が前に進んでいくという手応えもあり、上司と相談しながら2023年の後半ごろには明確にメンバーマネジメントのキャリアを目指すようになりました。
そんな中で採用への貢献も意識し始め、カジュアル面談を実施するようになりました。これがとてもよくて、自社の事業や組織について他人に話をするためには、解像度高く自社のことを知っていないといけないという当たり前の事実に気づくことができました。
これ以降、会社の事業戦略や組織の方針についてより深く知っていこうという意識が芽生え、日々仕事をする上での情報のインプット精度があがりましたし、今自分が進めている仕事がどのように事業戦略と関連しているかも意識するようになりました。
なるほど、こういうのが視座が上がるというやつかと感じた次第です。
このような流れで2023年を終え、2024年はマネジメント方向に舵を切ってチャレンジしていくぞという目標をたてました。
2024年の振り返り
2024年は前述の目標通り、マネジメントの仕事に悪戦苦闘するなかで一定の手応えを感じつつ、圧倒的な知識・スキル不足を感じ、さらなる伸び代が見えてきた1年でした。
マネジメントへの挑戦(2024)
2024年の前半はさらに採用貢献すべくバックエンドのスキル面接を担当したり、新卒採用に関わるイベント参加やインターンのメンターを行うなど、組織面へのアクションを増やしていきました。
加えて、現行チームのマネージャーを交代する想定で、Quarterの目標設定やチームのPjM業務を徐々に引き継いでいき、 7月から実際にプロダクト開発チームのGroup Managerとして働いています。(世間的にはEngineering Mangerという名称が近いかもしれません)
さて、チームのマネジメントをやり始めたわけですが、やはり難しいです。色々課題はあるのですが、総じて言えることは圧倒的にインプットが足りないというものです。
例えばチームの生産性を改善したいとなったときに、そもそも生産性をどうやって測るか?と大体なるわけですが、考えれば考えるほど、「これはもしや人類の未解決問題では??」という結論に到達します。
他には個々のメンバーのマネジメントについて、こうしたらいいだろうか、いやはやこうすべきだろうかと、人と向きあう中で人間ってむずかしいなと日々悩んでいます。
これらに限らずですが、考えても理論的に結論を導けない課題にぶち当たることが多くなり、これまで人類はどのようにこの課題に立ち向かってきたのか?他の企業はどのようにしているのか?と疑問に思うことが増えました。戦っていくための手札がない感覚があり、過去の事例やそれに付随する理論、他企業の事例などインプットを増やさねばと思っています。
さらに追加で、やはりより事業貢献するためには守備範囲を広げていく必要性を感じています。具体的にはプロダクトでどうやって価値を提供していくか?という部分です。
これまでは一定定義されたプロダクトを”正しく作る部分”にフォーカスしてきましたが、より強く・大きく事業に貢献していこうと思ったら、エンジニアとして”そもそものプロダクトの定義”にも貢献していかないといけないなと感じています。そしてこれをするためには、顧客の理解やプロダクトづくりのノウハウが圧倒的に足りんとなっています。
と、このように書くとただただ苦悩しているように見えるかもしれませんが、目の前に解けない問題があるということはそれを解けるようになるための伸び代が自分にあると捉えていて、結構楽しく取り組めています。
仕事でも趣味でも、ある程度期間が経つと自分のできることが増えてきて、持ってる手札を使い回すだけでいろいろ捌けるようになってくるものだと思います。個人的にはそこで満足せずに、次の課題を明確にとらえて手札を増やしていけるかが、もう一歩ジャンプできるかどうかの境目だと思っているので、そういう意味でいい環境に身を置けていると思っています。
この伸び代がこれまで以上に組織・事業貢献につながる伸び代だというワクワク感もあるので、健康に気をつけながらじっくり戦っていきたいと思います。
2025年の抱負
ということで2025年の抱負です。(1月がもう終わりますが、まぁあと11ヶ月あるので)
・マネジメントに関する本をたくさん読む
→いい施策設計をする。チームの成果を増やす。
・顧客理解を高める(ために商談をみる)&プロダクト開発のノウハウを増やす
→いいプロダクトを作る
なんだかフワっとしていますが、詳細をつめていくと仕事の情報も多分に含まれてしまうので、こんな感じで締めておこうと思います。
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