正確には「Scaling Teams 開発チーム 組織と人の成長戦略 ~エンジニアの採用、マネジメント、文化や価値観の共有、コミュニケーションの秘訣~ 」という書籍です。
こういう本は薄っぺらい抽象的な話だけしている偏見があり、ほとんど読むことはないのですが、色々巡り合わせがあってたまたま読むことになりました。
組織づくりなんか今まで考えたこともなかった素人ですが、色々と刺激を受ける非常にいい本だと思ったので少しだけ紹介しておきます。
ざっくりどんな本か
会社の成長を支えるためのアプローチとして、採用・組織・文化・コミュニケーションの4項目についてよくある課題と解決のための選択肢・考え方が紹介されています。
組織のステージとしては成長段階にあるスタートアップがメインターゲットになっていますが、ある程度成熟した中規模の会社や、始まったばかりの会社でもいろいろ役に立つ知見が多いのではと思いました。(しらんけど)
ちょっと中身の紹介(文化)
一番興味深かった、文化に関するところを少し紹介します。
文化というとても抽象的なものを育むために、具体的なプラクティスを設定する必要性について説明されています。
イノベーションを大切にするという文化を育てたいのであれば、文化を打ち出していくだけではなく、そのための報酬制度を整えるべき。といった具合です。
育てたいものが抽象的なものであるからこそ、しっかり具体的な動きを設定し、行動を推進して行動によって文化を育てる必要があるのかもしれません。
個人的には打ち出されている文化・社是・規範といったものと、実際の運用にギャップがあるととてもストレスを感じる気がします。
そういった意味でも、育てたい文化とそのための施作というのは常にセットで考えるべきなのかもしれません。
最後に
私自身ソフトウェアエンジニアとしては実務1年未満の雑魚なのですが、お世話になっている会社の事情もあって「チームを動かす・組織を育てる」ということについて考える機会がちょこちょこあります。
これ自体は非常に面白いのですが、やはりわからないことだらけで困ることは多いです。
この本に関して一番良かったことは、組織やチームを作るということがとても難しいことで、完全な正解なんてないんだということを繰り返していたところです。
人間どうしても正解を求めてしまいますが、そもそもそんなものはないというのを認識するだけで、急に楽になるものです。正解がないなりに、今のやれることをしっかり考えていければと思います。
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